「ああ、もう疲れちゃった・・・」そんな風にため息をついてはいませんか?
毎日頑張るあなたには、深いリフレッシュが必要かもしれません。
リストラティブヨガは、その名の通り「回復」を目的としたヨガ。
難しいポーズや激しい動きはなく、ゆったりとした動きで、深いリラックス効果を得られます。
「でも、ヨガってなんだかハードルが高そう・・・」そう思ったあなたも大丈夫!
リストラティブヨガの魅力は、体力や柔軟性に自信がない方でも、気軽に始められるところなんです。
たとえば、こんな風に感じているあなたに、リストラティブヨガはピッタリです。
- 慢性的な疲労やストレスを抱えている
- 睡眠の質を向上させたい
- 体の柔軟性を高めたい
- 自律神経を整えたい
リストラティブヨガは、道具を使って体を優しくサポートしながらポーズを行うので、体の芯からリラックスできます。
まるで暖かいお風呂にゆったりと浸かっているような心地よさを感じられるでしょう。
さらに、深い呼吸と共に行えば、心身のリラックスだけでなく、自律神経のバランスを整える効果も期待できます。
この記事では、リストラティブヨガの効果や特徴、そして自宅で簡単にできるおすすめポーズをご紹介します。
ストレスや疲れがたまっている方や、もっとリラックスしたいと思っている方にぴったりの内容です。
一緒にリストラティブヨガを知って心身ともにリフレッシュしませんか?
それでは、まいりましょう。
リストラティブヨガとは?
リストラティブヨガとは、心身を深く休めるのを目的とした、非常にリラックス効果の高いヨガのスタイルです。
リストラティブヨガは、その名の通り、「リストラティブ(Restorative)」は「元気を回復させる」という意味があります。
絶大なリラックス効果によって心身を回復させてくれる効果があるんです。
そんなリストラティブヨガがリラックスできる理由は以下の3つです。
- プロップスの使用:
- リストラティブヨガでは、ボルスター(長枕)、ブロック、毛布、ベルト、椅子、壁などのプロップス(道具)を使用します。これらの道具は、体をしっかりサポートし、完全に力を抜くのを可能にします。
- 長時間のポーズ保持:
- ポーズを長時間保って、筋肉が深くリラックスし、ストレッチが深まります。また、呼吸に意識を向ける時間が増えるため、マインドフルネス(今この瞬間への集中)も促進されます。
- セラピー効果:
- これらの要素が組み合わさって、リストラティブヨガは心身の回復に非常に効果的です。特にストレスや不安を抱えている人にとっては、日常の緊張を解放する助けになります。
リストラティブヨガは、「動かない」で心と体を深く癒すヨガです。
プロップスを使い、ポーズを長く保ちながら、呼吸に意識を向けて、究極のリラクゼーションを実現します。
ストレス解消や心身のリフレッシュを求める人には、特におすすめのヨガスタイルです。
リストラティブヨガの歴史や誕生した背景
リストラティブヨガを創り出したのは、アメリカの理学療法士ジュディス・ラサター氏。
彼女はアイアンガーヨガの正式指導者として活躍していました。
アイアンガーヨガといえば、ブロックやベルトなどのプロップスを駆使して、体の alignment(アラインメント:姿勢や骨の配列)を整えるヨガとして有名ですよね。
ラサター氏は、体の構造を深く理解した上でヨガを指導していましたが、人生を揺るがす出来事を経験します。
それは、双子の兄弟を亡くすという悲しい出来事でした。
深い悲しみの中、今までのようにヨガをする気力はなくなり、マットの上に立つのもできなくなってしまいました。
そんな彼女を癒したのは、ヨガの優しい力。
「誰もが、どんな状態でも、ヨガの恩恵を受けられるように」という願いから生まれたのが、リストラティブヨガなんです。
そして2001年のアメリカ同時多発テロ事件以降、リストラティブヨガはさらに注目を集めます。
テロの恐怖や不安によるストレスを抱える人が増える中、「深いリフレッシュと心の癒し」を提供するリストラティブヨガは、多くの人々の心を癒しました。
そして、その穏やかな効果は海を越え、日本にも伝わりました。
今では、多くのヨガスタジオでクラスが開催され、心身の健康を求める人々に愛されています。
リストラティブヨガの特徴
疲れた体と心を優しく包み込むように、深いリフレッシュへと導いてくれるのが、リストラティブヨガ最大の魅力。
「でも、ヨガって体が硬いと難しそう…」
そんな風に思っていませんか?
ご安心ください。
リストラティブヨガは、 「プロップス(=道具)」 と呼ばれる心強い味方と一緒に進めていきます。
- ボルスター
-
長いクッションのような形で、体を柔らかく支えます。背骨や内臓にやさしい圧力を与えて、血流を促進します。
- ブランケット
-
柔らかい毛布で、折りたたんで体の下に敷いたり、体にかけたりします。体への負担を和らげ、ポーズの快適さをアップさせます。
- サンドバッグ
-
数キログラムの重さがあり、体にのせてポーズの安定感を増し、さらに深いリラクゼーションを助けます。
- ヨガストラップ
-
手足をサポートし、無理なくポーズを保つために使用されます。タオルで代用も可能です。
まるで 極上のリラックスタイム を過ごしているかのような感覚に。
「そんなに楽をして効果があるの?」と思う人もいるかもしれませんね。
リストラティブヨガは、一見ただのんびりしているように見えて、実は体の奥深くまで働きかけてくれるんです。
プロップスを使って体を優しくサポートして、普段使っていない筋肉がじんわりと伸びていくのを感じられるはず。
まるで全身が「ふぁ~」と解きほぐされていくような、深いリラックス効果を体験できます。
さらに、 1つのポーズを20分 ほどかけてじっくりと味わうのも、リストラティブヨガの特徴。
ゆっくりと呼吸を深めながら、体の内側から静寂が広がっていくのを感じられますよ。
リストラティブヨガの効果
リストラティブヨガの効果には以下の10個があります。
- ストレスを軽減
- 自律神経を整える
- 姿勢や体のゆがみを改善
- 安眠できる
- 血行が良くなる
- 眼精疲労を解消
- 肩こり・腰痛を解消
- うつ予防になる
- ホルモンバランスを整える
- 免疫力が向上
上記について解説をしていきますね。
ストレスを軽減
リストラティブヨガは、ストレス軽減に効果的な「リラクゼーション」法として注目されています。
このヨガの特徴は、身体を完全にサポートする「プロップス(=道具)」を使い、深いリラクゼーションを促すんです。
具体的には、ブランケットやボルスターを使って、身体を安定させて、筋肉や関節に余計な負担をかけずにリラックスできます。
心地よい「呼吸」に集中し、ゆっくりとしたペースでポーズを保てば、副交感神経が活性化され、心身がリラックスしていくんです。
まるで温かいお風呂に浸かっているような安心感が広がり、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が減少します。
リストラティブヨガのセッション後には、新たなエネルギーが体内に満ちるかのような感覚が得られるはず。
ストレスで疲れた心と体を優しく包み込み、日常の喧騒から解放されるひとときを提供してくれるんです。
自律神経を整える
リストラティブヨガは、深いリラクゼーションを提供するヨガのスタイルです。
特に「自律神経」を整える効果が注目されています。
リストラティブヨガでは、ポーズを長時間保持し、プロップスを使って体を完全にサポート。
プロップスの効果で筋肉の緊張が解け、心身がリラックスしやすくなるんです。
たとえば、リストラティブヨガの代表的なポーズ「スープタバッダコナーサナ」では、背中をサポートするボルスターを使い、深い呼吸を促します。
スープタバッダコナーサナで心地よく体を伸ばすと、副交感神経が優位になり、ストレスホルモンが減少します。
すると、心拍数が低下し、血圧も安定するんです。
リストラティブヨガのセッション中は、静かな環境で行うので、瞑想的な要素も取り入れられます。
ゆったりとした呼吸とともに、心が「ほっと」落ち着く瞬間を感じられるので、自律神経がバランスを取り戻せるでしょう。
姿勢や体のゆがみを改善
「最近、猫背気味かも…」
「体のゆがみ、どうにかしたいな…」
最近姿勢の歪みを感じてはいませんか?
じつは、姿勢の悩みもリストラティブヨガで解決できるかもしれません。
リストラティブヨガは、ただリラックスするだけじゃなく、体のゆがみを整え、美しい姿勢へと導く効果も期待できるんです。
でもなぜ、リストラティブヨガで姿勢がよくなるのでしょうか?
その秘密は、「プロップスを使ったポーズ」にあります。
リストラティブヨガでは、ボルスターやブランケットなどのプロップスを駆使して、体に負担をかけずにじっくりとポーズを深めていきます。
- 伸びるポーズ
- ブロックの上に足を乗せて仰向けに寝転がると、体の重みで自然と背筋が伸びていきます。普段縮こまりがちな胸が開き、呼吸も深まるのを感じられますよ。
- 圧迫するポーズ
- ボルスターをお腹の下に抱きかかえるようにしてうつ伏せになると、お腹が優しく圧迫され、体の軸となる背骨の歪みを整えてくれるんです。
- ねじるポーズ
- ブロックを背骨に沿って置き、体をねじるポーズは、体の側面をストレッチしながら、背骨を正しい位置に矯正する効果が期待できます。
上記のポーズを続けると、関節の歪みがリセットされ、体の左右のバランスが整ってくるので、自然と美しい姿勢に近づいていくというわけなんです。
さらに、リストラティブヨガは、深いリフレッシュ効果も。
気持ちが落ち込んでいるときは背中が丸くなりがちなので、心身がリラックスできると、姿勢改善にも繋がります。
「いつも頑張りすぎてしまう…」というあなたも、リストラティブヨガで体の内側から癒されてみませんか?
きっと、心も体も軽やかになり、自然と美しい姿勢になれるはずです。
安眠できる
毎日忙しくて、ついつい睡眠時間を削ってはいませんか?
ちゃんと眠れない日が続くと、体にとって良くない要素ばかり。
たとえば、高血圧や脳卒中、肥満や糖尿病のリスクが上がったり。
考えただけでも怖いですよね。
でも大丈夫です。
ちゃんと対策すれば、心地よい眠りにつけるようになります。
その方法のひとつが「リストラティブヨガ」なんです。
リストラティブヨガで安眠できる理由は以下の3つです。
- 副交感神経を優位にするから
- 日中、私たちを活動モードにしてくれるのが「交感神経」。反対に、リラックスモードにしてくれるのが「副交感神経」です。リストラティブヨガは、ゆったりとした呼吸とポーズで、副交感神経を優位にしてくれるんです。 副交感神経が優位になると、心拍数が落ち着き、呼吸が深くなり、体の力が抜けてリラックスできます。感覚としては、 「ソファでうとうと」に近いです。
- 筋肉をリラックスさせ、心も解きほぐすから
- リストラティブヨガは、体の力を抜いて、長時間ポーズをキープします。 すると、筋肉がじんわ~りほぐれていくのを感じられますよ。 体がリラックスすると、心も自然と穏やかに。心地よい眠りを妨げる、ストレスや不安から解放される効果も期待できます。
- 脳を静めてくれるから
- リストラティブヨガを行う際には、雑念を払い、呼吸に集中します。 目を閉じ、静かに自分と向き合うと、まるで瞑想をしているかのように脳が静かになっていくのを感じられるでしょう。
「 寝る前にあれこれ考えてしまう」
そんな悩みも、リストラティブヨガなら解決できるかもしれません。
深いリフレッシュと質の高い睡眠を得られる「リストラティブヨガ」。
ぜひ、寝る前に試してみてくださいね。
きっと、朝スッキリと目覚められるはずです。
血行が良くなる
リストラティブヨガは、 血行促進にも効果的。
リストラティブヨガで血行が良くなる理由は大きく分けて3つあります。
- ゆったりとした動きで血行を促進
- リストラティブヨガでは、プロップス(補助具)を使ってポーズを支えるので、体に余分な負担をかけずにゆっくりと体を伸ばします。例えば、ブロックやボルスターを使って、無理なく背骨を伸ばしたり、脚をサポートしたりします。このようなゆったりとした動きが血行を促進し、体の隅々まで新鮮な血液を届けるのです。
- リラックスして副交感神経を活性化
- 深いリラクゼーションにより、副交感神経が優位になると、血流がスムーズに流れるようになります。これは、自律神経のバランスが整い、ストレスが軽減されるからです。イメージとしてはゆったりとしたポーズの中で、心地よい静寂に包まれながら、じわじわと体が温まっていく感じです。
- 体内の圧迫と解放で血液循環を促進
- リストラティブヨガでは、背骨や内臓を適度に圧迫し、解放する動きを繰り返します。すると、血液が押し出され、滞りが解消されます。例えば、軽く前屈したポーズでは、腹部が圧迫されて、血液が内臓から外へ押し出されます。その後、ポーズを解放すると、血流が再び戻り、循環が活発になるのです。
上記のようなメカニズムで血行が促進されると、以下のような嬉しいカラダの変化があります。
- 冷え性改善
- むくみ解消
- 肩こり改善
- 美肌効果
毎日忙しいあなたも、リストラティブヨガで心も体も解き放ちながら、血行促進を目指してみませんか?
眼精疲労を解消
目を酷使した日は、じんわりと感じる目の奥の疲れ。
「あー、もう限界!」ってなりますよね。
そんなお疲れ目をリフレッシュする効果がリストラティブヨガにあるんです。
具体的にはリストラティブヨガとアイピローの組み合わせが最強です。
- じんわ~り温かい温熱効果
- 心地よい香りのリラックス効果
- 光を遮断する遮光効果
アイピローを選ぶなら、インドシルクや天然ラベンダーなど、肌触りの良い天然素材がおすすめ。
優しく包み込まれるような感覚で、よりリラックスできますよ。
毎日頑張っている自分に、ご褒美としてプレゼントするのも良いですね。
さあ、あなたもリストラティブヨガとアイピローで、心も体も解き放つ、極上のリラックスタイムを過ごしてみませんか?
肩こり・腰痛を解消
リストラティブヨガは、あなたの身体をじっくりと、そして優しく癒して肩こりや腰痛の根本改善を目指せます。
「え、でも、ヨガで肩こりや腰痛が良くなるの?」そう思われたかもしれませんね。
秘密は、リストラティブヨガが「股関節」と「骨盤」にアプローチする点にあります。
肩こりや腰痛の原因は、猫背や反り腰など、姿勢の悪さにあるケースが多いんです。
そして、その姿勢の悪さを根本から支えているのが、身体の土台となる「股関節」と「骨盤」。
リストラティブヨガでは、長時間かけて、ゆったりとしたポーズをとっていきます。
すると、固まった筋肉がじんわ~り伸びていくんです。
普段あまり意識しない、股関節や骨盤周りの筋肉がほぐれていく感覚が味わえます。
こうして、身体の土台である股関節と骨盤を正しい位置に戻してあげると、姿勢が整い、結果として肩こりや腰痛の改善にもつながっていくんです。
うつ予防になる
深い呼吸ができるようになる「リストラティブヨガ」が、うつ症状の予防に効果的と言われているんです。
厚生労働省の研究でも、リストラティブヨガがうつに対して効果があるのを実証しています。
そんなリストラティブヨガがうつ症状の予防に良いと言われる理由は、「自律神経」を整えてくれるから。
私たちの体には、活動モードの「交感神経」とリラックスモードの「副交感神経」の2つの自律神経が、シーソーのようにバランスを取りながら働いています。
しかし、ストレスや疲労が溜まると、このシーソーが崩れてしまい、交感神経が優位な状態が続いてしまうことに・・・。
すると、心身に様々な不調が現れ、うつ症状を引き起こしやすくなってしまうのです。
そこで有効なのがリストラティブヨガ。
リストラティブヨガは、深い呼吸とゆったりとしたポーズを長時間キープして、副交感神経を優位にし、自律神経のバランスを整えてくれるんです。
普段の生活で、緊張やストレスを感じやすいあなたも、ぜひリストラティブヨガを試してみてはいかがでしょうか?
ホルモンバランスを整える
リストラティブヨガは、自律神経のバランスを整え、ホルモン分泌を司る内分泌系に働きかけて、心身に穏やかさをもたらしてくれるヨガなんです。
具体的には、こんな効果があります。
- 内分泌系の機能改善
- リストラティブヨガのポーズは、長時間かけて体の奥深くまで働きかけ、内分泌系、特にホルモン分泌をコントロールする視床下部、下垂体、甲状腺、副甲状腺の働きを穏やかに活性化していきます。
- コルチゾール値の低下
- ストレスホルモンとも呼ばれる「コルチゾール」。慢性的なストレスによってコルチゾールが過剰に分泌されると、高血圧、体重増加、心臓病などのリスクが高まります。リストラティブヨガは、心身の意識的なリラクゼーションを促し、ストレスとコルチゾールのレベルを下げる効果が期待できます。
- セロトニンの分泌促進
- 「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンは、心の安定や幸福感に深く関わっているホルモンです。リストラティブヨガで自律神経を整えると、腸の働きを活性化して、セロトニンの分泌を促します。
リストラティブヨガは、深いリラクゼーション効果で自律神経を整え、ホルモンバランスを整えてくれる、まさに現代女性にぴったりのヨガですね。
免疫力が向上
リストラティブヨガは、単なるリラックス手段ではありません。
深いリラクゼーションを通じて、私たちの体の免疫システムを強化する力があります。
リストラティブヨガが免疫力を高める理由は以下の3つです。
- 良質な睡眠を促進
- リストラティブヨガで深いリラックス状態に入ると、睡眠の質が高まります。私たちの体は、睡眠中に修復と再生を行うので、良質な睡眠は免疫力向上に欠かせません。
- 自律神経の調整
- リストラティブヨガの穏やかなポーズやゆったりとした呼吸は、副交感神経を活性化させます。副交感神経が優位になると、ストレスが軽減され、リラックスした状態に。結果、体全体の免疫システムの働きをサポートするんです。
- 体の深層部までリラックス
- リストラティブヨガのポーズは、体の表層部だけでなく、深層部にもアプローチします。筋肉だけでなく内臓や神経にも優しい刺激を与え、副交感神経の働きをさらに高めます。結果、免疫力が自然と向上していきます。
良質な睡眠、自律神経の調整、体の深層部へのアプローチなど、上記の要素が組み合わさって、病気に負けない強い体が作られるんです。
リストラティブヨガの代表的なポーズ
リストラティブヨガの代表的なポーズには以下の6つがあります。
- スプタバタコナサナ(仰向けのがっせきのポーズ)
- ヴィパリタカラニ(壁に足をたてかけるポーズ)
- うつ伏せのツイストのポーズ
- チャイルドポーズ
- 横向きのポーズ
- シャバーサナ
上記のヨガポーズについて、やり方も解説していきますね。
スプタバタコナサナ(仰向けのがっせきのポーズ)
ヨガマットの上に横になり、頭の下にクッションを敷く。
足の裏を合わせ、膝を横に曲げます。
足の裏を合わせる姿勢が辛ければ、太ももの下にクッションを入れてリラックスする。
スプタ・バッダ・コナーサナは、別名「リクライニング・バタフライのポーズ」とも呼ばれ、腰と膝を開くのに最適なポーズです。
腰が硬いと背中にも影響し、腎臓に影響を与える場合も。
スプタ・バッダ・コナーサナは、腎臓と心臓を刺激し、血行をよくする効果があります。
また、ストレス軽減や神経系の調整にも効果的です。
ヴィパリタカラニ(壁に足をたてかけるポーズ)
ヨガマットを壁に対して垂直(L字型)に置きます。
壁に対して体の片側を向けて座ります。例えば、右側の腰を壁につけるようにします。
壁に背を向けて寝転がりながら、両足を壁に向かって持ち上げていきます。自然に両足が壁に立てかけられるようにします。
上半身と背中全体がマットにしっかり接地するようにします。腕の力は抜いて、リラックスしましょう。
そのままの姿勢で数分間リラックスします。目を閉じて、ゆったりとした呼吸を心がけましょう。
ポーズを終えるときは、両膝をゆっくりと胸に引き寄せ、片側に体を倒してから、手を使ってゆっくりと腰を上げて座ります。
足を上げるので、静脈の排出を促し、血行を良くし、足や脚のむくみや痙攣を和らげてくれます。
ハムストリングスや腰を伸ばすので、腰痛緩和の効果も。
就寝前に逆転の姿勢をとると、深く安らかな眠りにつけるでしょう。
うつ伏せのツイストのポーズ
ボルスターをセットします。ヨガマットの上に、ボルスター(大きなクッション)を垂直に置きます。
ボルスターを胸にあてがうようにうつ伏せになります。
反対脚にもぐらせるように片脚を捻ります。
静かに呼吸をして心身を落ち着かせます。
秋のシークエンスに取り入れるのに最適なポーズです。
ツイストは、神経系を落ち着かせ、消化を良くし、背骨と肋骨にスペースを作り、腹部の滞りを解消します。
特に風邪やインフルエンザの流行期に、内臓への血流を促し、免疫系をサポートするために有効です。
チャイルドポーズ
両手と両膝をついて始める。膝を腰の距離かそれ以上に開く。
お尻をかかとの方に持っていき、両手を前に伸ばして頭を床につける。
両手は足の横に置くか、額の下に枕のように重ねます。
ここで最長5分間休みます。
チャイルドポーズは日常生活で呼吸が浅くなりがちな背中全体に、息を深く吸い込み、胸全体がほぐれていく感覚があるでしょう。
胸全体がほぐれていくと自律神経が整って、心身のバランスを整えてくれます。
横向きのポーズ
横向きのポーズは、神経系を和らげるのに最も適したポーズのひとつ。
膝を曲げ、上の脚を毛布やボルスターで支えれば、大腰筋を休ませられます。
大腰筋は私たちの「闘争か逃走か」の筋肉なので、大腰筋が働くと神経系がより活発に。
頭を支えると、頸椎がニュートラルな位置になり、神経系が落ち着きます。
ヨガの練習の最後や、ストレスの多い一日の後に落ち着くための美しい方法です。
シャバーサナ
ヨガマットの上に横になり、頭の下にクッションか毛布、体の上に毛布、アイピローを置く。
脚を長く、足を腰の距離まで開いて、足腰の筋肉を十分にほぐします。
肩甲骨を寄せ、手のひらを上に向けて肩の力を抜き、指の力を抜く。
息を深く吸い、吐きながら全身の力を抜く。
手放し、リストラティブ・プラクティスを終了するため、深いリラクゼーションのまま10分ほどここにとどまる。
シャバーサナ(屍のポーズ)は、一般的にヨガの練習の最後に行うポーズです。
シャバーサナをとると、リストラティブヨガの効果や残存効果を受け取れます。
静止している間、私たちの脳と身体は、今経験した練習とポーズを理解する時間になって、同時にエネルギーは自由に流れ始め、水分補給は組織に吸収され、生命と活力を生み出していきます。
リストラティブヨガが向いている人
リストラティブヨガが向いている人は以下のような人です。
- ストレスが多い人
- 不眠症に悩んでいる人
- 疲労感が抜けない人
- 身体的な制約がある人
- メンタルヘルスに問題を抱えている人
- 集中力が低下している人
- 妊娠中の女性
- スポーツやハードトレーニング後の回復を求める人
- 慢性的な痛みや持病を持つ人
- 内省や瞑想を深めたい人
リストラティブヨガは、リラクゼーションと回復を求める幅広い人々に適したヨガスタイルです。
心身の健康を促進し、日々の生活をより豊かにするための一助となるでしょう。
リストラティブヨガとよく似たヨガの種類
リストラティブヨガとよく比較されるヨガとして、陰ヨガとアイアンガーヨガがあります。
どちらもプロップス(補助器具)を使う場面が多く、深いリラックス効果を得られる点が共通しています。
しかし、それぞれのヨガが目指す効果や、ポーズの取り方には違いがあります。
リストラティブヨガと陰ヨガの違い
まずリストラティブヨガと陰ヨガについてです。
どちらもリラックス効果が高いヨガですが、リストラティブヨガは体の回復を、陰ヨガは柔軟性の向上を目的としたヨガと言えます。
リストラティブヨガは、その名の通り「リストア(回復)」を目的としたヨガです。
表面にある筋肉などの「浅い組織」をほぐして、心身ともに深い休息をもたらします。
一方陰ヨガは、ひとつのポーズを3分から5分かけてじっくりとホールドして、深部にあるインナーマッスルや関節などの「深い組織」をほぐしていきます。
体の柔軟性を高め、エネルギーの流れを良くする効果が期待できるヨガです。
体の芯からリラックスしたい、疲労を回復したい、という人にはリストラティブヨガ。
体の柔軟性を高めたい、慢性的なコリを改善したい、という人には陰ヨガがおすすめです。
リストラティブヨガとアイアンガーヨガの違い
次にリストラティブヨガとアイアンガーヨガの違いについてです。
そもそもアイアンガーヨガから派生したのがリストラティブヨガ。
アイアンガーヨガよりも、安全にポーズを保てるようにしがのがリストラティブヨガなんです。
なので、どちらもプロップスを効果的に使用しますが、リストラティブヨガはリラックス、アイアンガーヨガは体の歪み調整に重点を置いています。
リストラティブヨガは、体の力を抜いて”リラックス”に集中すると、自律神経のバランスを整え、ストレスを軽減していきます。
一方、アイアンガーヨガは、プロップスを使って体の歪みを矯正し、正しいアライメント(体の配置)を習得していくのを目的としています。
深いリフレッシュ効果を得たい、心身を休ませたいという人にはリストラティブヨガを。
体の歪みを整えたい、姿勢を良くしたいという人にはアイアンガーヨガをおすすめします。
アイアンガーヨガについては過去に書いた以下の記事で詳しく解説しています。
興味のある方はぜひ参考にしてみてくださいね。
リストラティブヨガの効果を最大限に引き出すコツ
リストラティブヨガで深いリラックス効果を得るコツは、ずばり「頭の中のおしゃべりを静かに見守ること」。
「え?どういう意味?」って思いますよね。
例えばこんな風にイメージしてみてください。
- リラックスできる姿勢を見つけたら、目を閉じ、頭の中を静かに観察してみましょう。
仕事や家族、やらなきゃいけないこと…色々な考えが浮かんできますよね。 - でも、無理に消そうとしないでください。むしろ、「あ、こんなこと考えてるな」「次はあれ考えよっかな」と、ちょっと離れた場所から眺めるように意識してみましょう。
- まるで、川のせせらぎを聴くように、考えが流れては消えていくのをただただ感じていきます。
最初は難しくても、練習していくうちに、だんだん心が落ち着いてくるのを感じるはずです。
まるでパソコンの電源をオフにするように、脳を休ませるのが、リストラティブヨガの醍醐味です。
深いリラックスを体験すると、体だけでなく心にもエネルギーが満ちてくるのを実感できるでしょう。
もし、最初の数回で効果を感じられなくても、諦めないで!
回数を重ねるごとに、より深いリラックス状態に入っていけるはずです。
そして、信頼できる指導者との出会いは、あなたのリストラティブヨガ体験をより豊かなものにしてくれるでしょう。
ぜひ、自分に合った先生を見つけてみてくださいね!
まとめ
「もうこれ以上頑張れない・・・」「体も心もクタクタ・・・」そんな頑張り屋さんにおすすめなのがリストラティブヨガ。
リストラティブヨガは、難しいポーズや激しい動きは一切なし!
「頑張らない」を練習して、心と体に深いリフレッシュをもたらしてくれるヨガなんです。
「でもヨガスタジオに通う時間がない・・・」という人も大丈夫!
リストラティブヨガは、家にあるクッションやブランケットなどで代用できるのも嬉しいポイント。
寝る前や休日に、自分のペースで気軽に試してみてくださいね。
最初はスタジオやオンラインレッスンで、インストラクターの丁寧な指導を受けるのもおすすめです。
リストラティブヨガで、頑張りすぎている自分にご褒美をあげませんか?
きっと、心も体も軽やかになり、毎日がもっと輝き出すはずですよ。
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