クンダリーニの覚醒を体験した人の話題をいろいろと耳にしたことがあると思います。
クンダリーニ(クンダリーニ・シャクティ、性的エネルギーとも呼ばれる)とは、エネルギーを動かすということです。
クンダリーニのエネルギー(プラーナ)は、背骨の根元に眠っていて、蛇のように巻き付きながら、ただ目覚めるのを待っているのです。
一般に、この美しい生命力は、身体的なヨガのポーズ、瞑想法、クリヤ、プラナヤマの呼吸法を通じて目覚めさせられます。
クンダリーニが目覚めるとき、多くの人はこの眠っていたエネルギーが背骨の上で踊るような感覚を経験します。
実際に踊っているわけではありませんが、奥にある微細なエネルギーが目覚めるような感じです。
正直言って、とても美しい。
初めて生き返ったような、澄み切った世界を見るような。
しかし、いつもそうなのですが、身体を投げ出したり、マントラを唱えたりする前に、覚醒効果の正しい理解が重要です。
クンダリーニの修行をしている人にとって、覚醒は非常にスピリチュアルな体験になりますが、ときにはクンダリーニの覚醒の症状が、思いがけず、まったく準備していない時に起こるケースもあります。
これが、多くの人がクンダリーニ症候群や生理的クンダリーニ症候群(PKS)と呼ぶものにつながるのです。
怖く聞こえてしまったかもしれませんね。
でも、クンダリーニ症候群が何であるかを正しく理解して、準備をしておけば、怖がる必要はありません。
この記事では、クンダリーニ症候群とは何かを解説し、症状・原因・治し方・克服法・治療法までお伝えします。
クンダリーニ症候群とは
クンダリーニ症候群とは、生理的クンダリーニ症候群(PKS)とも呼ばれていて、霊的・精神的・身体的な準備ができていない心身状況で、意図的または事故等により、クンダリーニが覚醒してしまい、快・不快の症状が入り乱れてしまうことです。
クンダリーニのエネルギーが目覚めると、悟りに近い状態へと辿り着き、いままでとは全く違う世界を感じられるでしょう。
ですがその反面、あなたの精神的な健康を脅かす可能性もあるのです。
クンダリーニ症候群に陥る前に、クンダリーニの覚醒の実際のプロセスを確認するのが有効です。
クンダリーニのエネルギーは背骨の根元にあります。
クンダリーニのエネルギーが目覚めると、スシュムナナーディー(背骨に沿って走るエネルギーチャンネル)に沿ってエネルギーが上昇します。
クンダリーニのエネルギーは、マントラ、ヨガのポーズ、瞑想、プラナヤマ呼吸などの特定の練習によって意図的に目覚めさせられます。
ヨガに関わる練習によって、チャクラが開かれるのです。
チャクラとは、エネルギーの通り道にある“門”のようなもの。
霊的・精神的・身体的な準備ができていないままチャクラが開き過ぎると、エネルギーの動きの変化が激しくなり、「クンダリーニ症候群」になってしまうのです。
クンダリーニ症候群の症状は、クンダリーニ(または性的エネルギー)が体内で処理できないほどの速度で上昇したときに起こります。
多くの場合、クンダリーニの覚醒直後に、精神疾患や肉体的苦痛に似たような症状を経験します。
実際に、たとえば医師の診察を受けても、じっと座ったり横になったりすると、主に足にむずむずする不快を感じる「むずむず足症候群」や考えや気持ちがまとまらなくなる状態である「統合失調症」とクンダリーニ症候群を鑑別するのは極めて難しいです。
クンダリーニ症候群を発症する原因
クンダリーニ症候群はさまざまな発症原因が考えられています。
最も一般的な原因は、精神的・身体的に準備不足の状態でのクンダリーニ・エネルギーの上昇や意図的な覚醒です。
きっかけとしては、以下のようなケースが聞かれています。
- 臨死体験
- 失職
- 別れ
- 悲劇的な事故
- 予期せぬニュース
- 中毒症状や病気
- 過労
- 仙骨部への衝撃や負傷
- 過度な性交
- 出産時のショック
上記はほんの一例ですが、強いストレスに直面したときに起こり得ます。
なかでも特に、臨死体験をした場合がクンダリーニの急激な上昇を生み出しやすいと言われているきっかけです。
また、意図的にクンダリーニを上昇しようとした場合でも、身体的・精神的な器がしっかりとしていなければ、クンダリーニの覚醒とともにクンダリーニ症候群を発症するケースもあります。
クンダリーニ症候群の発症原因をわかりやすく言うと、心と体の器が小さいまま、ドバドバとエネルギーである水を注ぎ続けてしまい、最終的には歯止めが利かなくなって、器から水が溢れて水浸しになってしまうような状況。
要するに、クンダリーニヨガで正しいプロセスを追って、自分自身の器の大きさを把握しながら心身を高めていくのがとても重要だというわけです。
そのためには、正しく導いてくれる師匠が必要です。
ただし、恐怖心を煽って高額セミナーを売り込もうとする悪質な組織もあるため、注意が必要になります。
クンダリーニ症候群の症状
クンダリーニ症候群の症状は心に影響を与える可能性が高いです。
心の影響により、身体が反応して症状が現れるケースが多くなっています。
一般的に報告されている症状には、次のようなものです。
- 筋肉のけいれん
- 電気が走るような、体内を駆け巡るエネルギー感
- 皮膚のかゆみ、チクチク感、またはヒリヒリ感
- 頭痛や頭の中の圧迫感
- 心拍数の増加
- 下痢や便秘になるなど、消化器系の問題
- 振動の感覚
- 体温の調節障害
- 否定的な感情
- 抑うつ状態、脱人格化
- 幻覚
- 気分の落ち込み
- 不快な感覚
ひどい場合は、クンダリーニ症候群は、現実から分離し、何が現実で何が現実でないかの違いを知ることが難しくなることがあります。
繰り返しになりますが、これらの身体的・精神的な症状は、クンダリーニ症候群に関する厳密なルールのようなものではないことに注意する点が重要です。
クンダリーニ症候群の治し方・克服法・治療法
クンダリーニの体験は、他のスピリチュアルな修行と比べて非常に独特です。
そのため、多くの人がクンダリーニ症候群に関連する症状に対処し理解するのが難しくなっています。
結果的に、恐怖心から薬物やアルコールなどの物質に頼ってしまうケースもあるんです。
薬物やアルコールに頼るのは、私たちがスピリチュアルな旅で進みたい方向とは正反対ですよね。
現実には、クンダリーニ上昇の症状に対処する最良の方法は、チャクラのバランスを整えることです。
チャクラのバランスは、次のようなライフスタイルの変化を通じて、あなたの身体、心、そして精神を整えて癒せるようにしていきましょう。
- 十分な睡眠で体をリチャージする
- 植物性食品を中心とした全食品で栄養を補給する
- 自然の中で過ごす。ガーデニングをしたり、裸足で歩いたり、木を抱きしめたりする。
- 十分な休息。スピリチュアルな修行、特にチャクラのバランスを取るような修行は休み、必要であれば穏やかなストレッチをする。
上記を全て実践するのは難しいと思った人もいるのではないでしょうか?
まずはいまのライフスタイルで改善できる部分を自覚するのが治癒への第一歩。
自覚ができたら、スモールステップで改善をしていきましょう。
もしも症状が強まったり、徐々に悪化したりする場合は、心身の安定のために、経験豊富なプラクティショナーやスピリチュアルヒーラーに助けを求めてください。
まとめ:クンダリーニは危険なの?
答えは「危険ではない」です。
クンダリーニは、チャクラを通じたエネルギーの動き方と、チャクラへどのように意識を向けるかについて向き合うものです。
スピリチュアルな修行によって第6チャクラであるアジュナチャクラから第1チャクラであるムラダラチャクラに至るまで、私たちの身体に与える心身の影響を理解しましょう。
そして自分自身の心と体の理解を正しく深めるためには、準備として瞑想やヨガでチャクラを開発しておくのが理想的です。
クンダリーニヨガのやり方については過去に書いた以下の記事で紹介していますので、よかったらぜひ参考にしていただけると嬉しいです。
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