シータリー・プラーナヤーマとは、暑さ対策のための呼吸法です。
暑さ対策のための呼吸法には、シータリーとシータカリーがあります。
シータリーとシータカリーのプラーナヤーマは、体と心を冷やすための呼吸法です。
通常、これらは夏場に行われます。
他にも激しいヨガの練習やワークアウトの後、ほてりや熱に悩まされているときにも、有効な呼吸法です。
シータリーでは、舌を丸めます。
舌を丸めることができるのは、長い間、遺伝的な特徴であると考えられてきましたが、最近では否定されています。
どちらにしても、できる人とできない人がいます。
できる人は「シータリー」を、チカのようにシータリーができない人は「シータカリー」を使って心と身体から熱を取り除いてみてね。
シータリー・シータカリープラーナヤーマの効果
サンスクリット語のsitaは、冷却、鎮静という意味です。
シータリー・シータカリープラーナヤーマによって、冷却や鎮静に関わる以下のような効果が期待できます。
- 体と心の冷却
- 心を落ち着かせる
- 集中力を高める
- 焦燥感や怒りの軽減
- 体温を下げる
- 消化器系の働きを助ける
- ほてりに役立つ
- 暑い日に最適
- 空腹感や喉の渇きを抑える
- ストレスや疲労を軽減する
- 不眠症に効果がある
- 血圧を下げるのに貢献する
シータリー・シータカリープラーナーヤーマのやり方
シータリー・シータカリープラーナーヤーマのやり方を解説していきます。
冒頭でもお伝えした通り、できる人はシータリープラーナーヤーマを、難しいと感じる人はシータカリープラーナーヤーマを実践してみてくださいね。
シータリープラーナーヤーマ
- クッションや椅子にゆったりと座り、背骨がニュートラルになるようにします。
- 数回、自然な呼吸をして心を落ち着かせます。
- 次に、舌を丸めて少し伸ばし、舌のトンネルから息を吸い込みます。口の中、喉、胴体の冷却効果に注意を向けます。
- 舌を離し、口を閉じて、鼻から息を吐き出します。
- ステップ3と4を数分間繰り返し、冷却効果で心身ともに楽になります。
シータカリープラーナーヤーマ
- クッションや椅子にゆったりと座り、背骨がニュートラルになるようにします。
- 数回、自然な呼吸をして心を落ち着かせます。
- 唇をできるだけ開いたまま上下の歯を合わせ、閉じた歯からシューという柔らかい音を立てて息を吸います。
- 歯を離して口を閉じ、鼻から息を吐き出します。
- ステップ3と4を数分間繰り返し、冷却効果で心身ともに楽になります。
シータリー・シータカリープラーナーヤーマの禁忌・注意点
空気の温度が高すぎる場所や、寒い場所(冬)では行わないようにしてください。
口から息を吸うと、空気がそのまま肺に入り、外の環境と同じ温度に保たれるためです。
そのため、冷たい空気や非常に熱い空気を口から吸うと、肺に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、体温を下げる呼吸法のため、気温の低い時期や冷え性の方は練習を控えましょう。
まとめ
基本的に、空気は肺に届く前に必ず温められます。
他のすべてのヨガの呼吸法が私たちの体を温めるので、シータリーとシータカリーは私たちの体を冷却する効果がある唯一のヨガの呼吸法であるとも言えるでしょう。
そのため、夏の暑い日にヨガクラスで実践されることもある呼吸法です。
また、アーユルヴェーダでは、シータリーとシータカリーは、火が強すぎる体であるピッタ・ドーシャのバランスをとるために推奨されています。
今度、暑さを感じたときには、この2つの冷却呼吸を試してみてくださいね。
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