ヨガで忙しい仕事のストレスを解消して、リラックスする時間にしている人も多いはず。
もしくは、友人や家族と一緒にヨガのレッスンに参加して楽しむ時間にしている人もいるかもしれませんね。
ヨガにはストレス解消をしてリラックスさせるという、健康のために行うフィットネス以外の効果もあることをご存知ですか?
じつはヨガには「フィットネス」という使い方以外にも、集中力を高める効果もあるんです・・・!
具体的には、ヨガをすると脳内の神経回路が活性化するので、結果的に集中力が高まるのです。
さらに言うと、ヨガには集中力を高める効果以外にも、複数のものに集中するという“注意力”や記憶力をも高められると言われています。
集中力を高められて、複数のタスクをこなし、記憶力をも高められるヨガの効果は、どんな仕事にも応用できそうですよね。
そうなんです!ヨガにはたくさんの秘めたる効果があるんです・・・!
ヨガに秘めたる効果があるというのも、ヨガは深い歴史があって、より洗練された形へと変化し続けているのが関係しているのかもしれません。
ということで、脳内の神経回路をも変えてしまうヨガの歴史について軽く触れつつ、ヨガで集中力が高まる理由とおすすめヨガポーズについて解説していきます。
記事を読み終えたころには、ヨガで集中力を高める方法がわかり、ダラダラしない上手な時間の使い方ができるようになっているはず。
それでは、まいりましょう。
▼この記事の制作に協力いただいたみなさま
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RIHO NOMOTOさん
■ヨガ講師
■LIBERTY YOGA主宰ヨガ歴9年、資格取得後ヨガ講師歴8年。世界各地でヨガのレッスンを受け、2018年独立。世界各地のヨガレッスンを受ける中で芽生えた「ポーズを味わってほしい」「間違えたアライメントを直したい」「呼吸に意識を向けてほしい」という想いを形にするために、少人数制・マンツーマンでのレッスンを提供。普段はお客様のご自宅・就労支援施設・老人ホーム・ヨガスタジオ(LIBERTY YOGA)でレッスンを行っている。
Instagram:@riho_libertyyoga -
小森美雪さん
■stunning snow代表
■全米ヨガアライアンスRYT200台湾在住/ヨガインストラクター30歳を過ぎた頃、様々なストレスからくる心身の不調に悩まされていた。そんな時に、ヨガを生活に取り入れたことで不調が改善。“ヨガのパワー”を身をもって実感。「シンプルで日常にも溶け込むデザイン」にこだわったヨガアイテムショップとして、stunning snow〈スタンニングスノー〉を立ち上げる。さらにはオンラインヨガサービスのなかでも「声や誘導にとても癒され、集中してヨガができた」と口コミで人気に。
Instagram:@beautifulsnow_yogalife -
Chisaさん
■Yogic LOVE.C主宰
■インド中央政府認定全米ヨガRYS200
■インド政府公認シヴァナンダヨガ正式指導者ヨガ哲学で過食克服、対人恐怖を克服したヨガインストラクター。その後、セルフラブと集中力の高め方を会得し、ダイエットを卒業できるボディラインをも獲得。人との交流が大好きで、自身の体験から、誰でもモノのとらえ方で【カラダと心】は変わると確信。バランスポーズだけでなく、ヒップラインを変える美尻レッスンも人気を博している。
Instagram:@chisa_yogic.love.c -
渡邉宏佳さん
■ヨガインストラクター
■RYT500習得中
■神梅館代表大正11年から続く古民家の隠れ宿「神梅館」の代表。ヨガインストラクターとしてのご経験を活かして旅館代表も務めている国内でも稀有(けう)なご存在。腰が低く、親切丁寧な対応をしてくれると話題になり、ヨガリトリートとして群馬県みどり市にある神梅館を訪れる人も。四季の豊かな旅館の特色を活かした集中力が高まるパーソナルレッスンやグループレッスン、滝ヨガやSUPヨガも人気。
Instagram:@hiroka_watanabe -
大野香緒里さん
■エステサロン[FELIXIA]プロデューサー
■ヨガ歴10年
■全米ヨガアライアンスRYT200認定インストラクター
■ヘビーヨガインストラクター1級&ベビーマッサージ&インファントサイン&ベビーアロマ&マタニティヨガインストラクタープライマリー
■心理カウンセラー2級ヨガインストラクターが作ったエステサロン[FELIXIA]では、筋肉や骨格に合わせた専門性の高い施術を提供。また4人の子供を育てながら、都内で完全プライベートレッスンを主催。その他ヨガイベントにもインストラクターとして参加。ハタヨガ、ヴィンヤサ、マタニティヨガ、産後ヨガ、妊活ヨガ、リストラティブヨガなど、女性特有の悩みや、ライブイベントに関する体と心のサポートを、ヨガを通してサポートする活動をしている。
Instagram:@kaori.yogastyle -
小林夕佳里さん
■ヨガインストラクター「身体を感じるヨガ」をテーマにオンラインでのパーソナルヨガを提供しているヨガインストラクター。
インナービューティーも大切にしていて、Instagramでは美肌になるための情報も発信している。
Instagram:@yukari_yogaintr
ヨガの歴史
ヨガは、ストレス解消や運動不足を解消するフィットネスとして、いま人気が高まってきています。
そんなヨガの起源は古代インド。
ヨガの起源は少なくとも5,000年前に遡ることができて、研究者の中には「10,000年前まで遡るのではないか」と考える人もいるくらい歴史が深いんです。
注目を集め始めたのはヨガがヨーロッパに渡り始めた1800年代後半から1900年代前半にかけてで、徐々にヨガ愛好者が増えていきました。
と同時に、世界中でヨガスタジオがオープンし始めたんです。
ヨガが広まるとともに様々なヨガの形が生まれ、ヨーロッパとインドの指導者たちはついに、何百万人ものヨガ愛好家を生むきっかけとなったハタヨガを普及させました。
ハタヨガのなかにも、さらにさまざまな流派やスタイルがあって、それぞれが異なる魅力を持っているんです。
ハタヨガに加えて、2000年代の初めには、身体をアクティブに動かしていくようなヨガも現れてきて、アメリカでも注目され始めました。
アメリカでの注目を皮切りに、さらに多種多様なヨガが現れるようになってき始めたのです。
最近では最も一般的なヨガの形、ハタヨガだけでなく、温度調節された部屋で大量の汗をかき、体内の毒素を排出する「ホットヨガ」まで、さまざまな形態のヨガが発展してきています。
そんななか、多くの研究者がヨガの効果について紐を解いてきました。
そのひとつがヨガの集中力を高める効果です。
ホットヨガは、温度調節された部屋で汗をかき、体内の毒素を排出するホットヨガは、チカもポーズをとりながら汗をかくのが好きぃ~。
集中力を高めるヨガの3つの効果
ヨガが脳に与える3つの効果があります。
その効果が以下になります。
- 認知力と記憶力が向上する
- 集中力と注意力が高まる
- エネルギーを向上させ、不安感を減らす
まずは、認知力と記憶力を向上するという科学的知見をわかりやすくご紹介していきます。
認知力と記憶力が向上する
イリノイ大学の研究者は、たった8週間のハタヨガが、座りっぱなしの生活をしている高齢者の脳内の認知機能を向上させたことを発見しました。
研究の参加者は、日常の重要な作業をシミュレートしたテストで大幅に改善したんです。
この研究結果は、週に数回のヨガの実践が、ストレスに対する体の反応や認知能力にプラスの影響を与えることを示唆しています。
イリノイ大学では、ハタヨガが記憶と抑制制御に与える影響に焦点を当てた研究もしています。
20分のヨガセッションを終えると、参加者は作業に対する記憶力、スピード、正確さに顕著な改善が見られる結果となっています。
要するに、ハタヨガには認知機能や記憶力を向上させる効果があるんです。
集中力と注意力が高まる
Journal of Cognitive Enhancement誌に掲載された研究によると、ヨガで行われている瞑想は、高齢者を含む参加者の注意力と集中力を向上させる結果になりました。
UC Davis(カリフォルニア大学デービス校)の研究では、瞑想とヨガを3ヶ月間継続しただけで、参加者の脳機能と集中力が向上したことが示されました。
数年後に行った追跡調査においても、参加者は認知機能を維持していたと報告されているんです。
ウォータールー大学では、ヨガによって注意力が変化し、目的のある作業に集中できるようになることも明らかにされています。
研究者たちは、ヨガによる瞑想を10分間行っただけで、不安を感じている人のストレスレベルが下がり、集中力が飛躍的に高まったことを発見しました。
つまり、瞑想にはストレスを軽減して集中力を高める効果があるんです。
瞑想は特に、ADHD(注意欠如・多動症)の方が集中力を高めるためにも有効になるのではないでしょうか。
エネルギーを向上させ、不安感を減らす
さきほどとは異なるウォータールー大学の別の研究グループは、ハタヨガが受講者のエネルギーレベルを大幅に向上させ、集中力と脳機能の向上にさらに役立つことを発見しました。
ハタヨガがエネルギーレベルの向上に成功したのは、ポージングや呼吸法を実践することで「エンドルフィン」が放出され、血流が増加するためです。
「エンドルフィン」とは、脳の視床下部の神経細胞で作られる鎮痛・鎮静作用を持つペプチドです。
もっと簡単に解説すると、エンドルフィンは脳内ホルモンの一種です。
エンドルフィンは血流を増加させるとともに、人体に多幸感をもたらしてくれる特徴もあります。
そのため、研究結果のなかにも書かれていますが、ヨガによって不安やその他のネガティブな感情を軽減する可能性が高いとされているんです。
ちなみに研究では、主にヨガと瞑想の両方の効果に注目し、どちらもエネルギーレベルの向上に重要な役割を果たしていましたが、特にハタヨガの方がはるかに効果的であることがわかっています。
つまり、毎日数分間のヨガを行うだけで、脳の認知機能を高め、感情的な反応や目標指向の行動をコントロールできることが明らかになったんです。
ヨガで集中力が高まる理由がわかったところで、集中力を高めるのにおすすめのヨガポーズを紹介していくわね。
集中力を高める10のヨガポーズを実践してみよう
今回ご紹介する集中力を高めるヨガポーズは以下の10つです。
- 木のポーズ(ヴリクシャーサナ)
- 鷲のポーズ(ガルーダーサナ)
- 戦士のポーズⅢ(ヴィラバドラーサナⅢ)
- 半月のポーズ(アルダ・チャンドラアーサナ)
- 踊り子のポーズ(ナタラジャーサナ)
- 手と足の指を伸ばすポーズ(ウーティタハスタパダングースタナサンナ)
- サイドプランク(ヴァシスターサナ)
- 鶴のポーズ(バカーサナ)
- 支えのある頭立ちのポーズ(サーランバシールシャーサナ)
- 孔雀の羽のポーズ(ピンチャ・マユラーサナ)
次からは、練習方法や難しいときのヨガポーズ軽減方法、難易度を高めた強化ポーズをそれぞれ解説していきますね。
木のポーズ(ヴリクシャーサナ)
バランスポーズの基本になるのが「木のポーズ」。
「木のポーズ」は片足で立つポーズで、バランスを安定させるために注意と集中力が高まるヨガポーズです。
木のポーズの練習方法
- 山のポーズをとり、まずは両足を接地させて足幅は腰幅程度に広げる。
- 意識を床に集中させ、バランスの安定する重心位置をみつける。
- 両手を腰に引き寄せるか、手のひらを胸の前で合わせる。
- 息を吸いながら、右足を床から離す。
- 息を吐きながら、股関節を広げて膝とつま先が外側に向くようにする。
- 息を吸いながら、右足裏で左太ももの内側を押す(押す位置は左膝関節は避けるように)。
- 好きなように足のポジションを変えながら、5回ほど深呼吸した後、反対側の足も行う。
木のポーズの軽減方法
- 壁や安定した場所に片手または両手でつかまり、バランスをとる。
- 足を太ももに押し付けるのではなく、つま先を床につけてかかとを足首に押し付けるか、足の裏を左のふくらはぎに押し付ける。
木のポーズを強化する方法
- 両手を空に向かって伸ばす。
- 視線を上に向けたり、目を閉じたりすると、より高度なバランストレーニングになる。
- 立っている側の踵を持ち上げてつま先立ちになる。
木のポーズの練習方法は、ここからリンクのYouTubeチャンネルでも動画を公開しています。
よかったらぜひ、確認してみてくださいね。
鷲のポーズ(ガルーダーサナ)
鷲のポーズも、片足で立つことを必要とする代表的なバランスポーズのひとつで、体全体を絞るように捻じって、今この瞬間に集中するヨガポーズです。
鷲のポーズの練習方法
- 山のポーズをとり、まずは両足を接地させて足幅は腰幅程度に広げる。
- 意識を床に集中させ、バランスの安定する重心位置をみつける。
- 両手を腰に持っていく。
- 左膝を曲げて、右足を持ち上げ、膝で交差し、ふくらはぎと足首でも交差させる。
- お尻を地面に近づける(椅子のポーズで腰を落とすように)
- 両手を翼のように大きく広げ、右肘を左肘の下で交差させ、手のひらをそっと触れる。
- 好きなように変えたり、強めたりして、5回ほど深呼吸した後、反対側に切り替える。
鷹のポーズの軽減方法
- 壁や安定した場所に片手または両手でつかまり、バランスを安定させる。
- 足をふくらはぎに巻きつけるのではなく、右足のつま先をマットに付けてキックスタンドのようにする(これもバランスをとるのに役立つ)。
- 手のひらを合わせることができない場合は、肘を交差させたまま、両手を反対側の肩に持っていく。
鷲のポーズを強化する方法
- 腰を落として座り、ロー・スクワットのようなポジションになる。
- 背中を丸め、肘を膝に近づけることで、”寝たきりの鷲のポーズ”を目指す。
- ポジションはそのままで、視線を上に向けたり、目を閉じたりしてもよい。
- 立っている側の踵を持ち上げてつま先立ちになる。
鷲のポーズの練習方法は、ここからリンクのYouTubeチャンネルでも動画を公開しています。
よかったらぜひ、確認してみてくださいね。
戦士のポーズⅢ(ヴィラバドラーサナⅢ)
戦士のポーズⅢは、空を飛ぶかのような戦士のポーズです。
片足で体を安定させ、体幹と床とを平行にしていくため、集中力が高まります。
視線と同じように、思考が揺らぐとバランスを崩してしまいます。
精神的にも視覚的にもドリスティ(視線や思考を集中させるポイント)を見つけましょう。
戦士のポーズⅢの練習方法
- 山のポーズをとり、まずは両足を接地させて足幅は腰幅程度に広げる。
- 視線を床の1点に集中させ、自分のドリスティを見つける。
- 両手を腰に掛けるか、手のひらを胸の前で合わせる。
- 左膝を腰の高さまで上げた後、左足を後ろに蹴り出すようにして体を前に倒す。
- 両手を前に伸ばして、最終的なポジションをみつける。
- 5回ほど深呼吸をした後、左右を入れ替える。
戦士のポーズⅢの軽減方法
- 壁や安定した場所に片手または両手でつかまり、バランスを安定させます。
- 腕を前に伸ばすのではなく、目の前のヨガブロックに置いたり、胸の中心に置いたり、飛行機の翼のように広げたりしてもよい(バランスが取りやすくなる)。
戦士のポーズⅢを強化する方法
- バランス感覚を養うために、目を閉じてみる。
- 両手を後ろに回してバランスをとる。
半月のポーズ(アルダ・チャンドラアーサナ)
片足でバランスをとる半月のポーズは、ウォーリアⅢとは逆の方向に腰を動かし、股関節の開放感と心の集中力を高めます。
半月のポーズの練習方法
- 山のポーズをとり、まずは両足を接地させて足幅は腰幅程度に広げる。
- 視線を床の1点に集中させ、自分のドリスティを見つける。
- 左足を外側に向けて、両腕は肩の高さまで挙げる
- 上半身を左に倒しながら、右足を床から離す。
- 右足を腰の高さに持ってくる。
- 左手をマットにそっとつける
- 両足をまっすぐに、強く保つ
- 両腕を1本の長い線のようにして、視線を上に移す。
- 好きなように変えたり、強めたりして、5回ほど深呼吸した後、左右を入れ替える。
半月のポーズの軽減方法
- 壁や安定した場所に片手または両手でつかまり(または腰を壁に押し付けたり、足で壁を蹴ったりして)、バランスをとる。
- 腕を上に伸ばすのではなく、腰に置く。
- 指先を床に置くのではなく、ヨガブロックの上に置いて、床を自分に近づける。
- 視線を上に移すのではなく、ドリスティを元の場所に置いておく。
半月のポーズを強化する方法
- バランス感覚を養うために、目を閉じてみましょう。
- 下の手を脛に当ててみたり、さらにバランスを取りたい場合は、指先を床から離してみたりする。
踊り子のポーズ(ナタラジャーサナ)
バランスと後屈のしなやかさが求められる踊り子のポーズは、片足でバランスを保ちながら、開放感と広がりを生み出すために、心身の集中力と注意力が必要です。
言うまでもありませんが、踊り子のポーズの練習は集中力が特に欠かせません。
踊り子のポーズの練習方法
- 山のポーズをとり、まずは両足を接地させて足幅は腰幅程度に広げる。
- 視線を床の1点に集中させ、自分のドリスティを見つける。
- 左手は横に伸ばす。
- 右膝を曲げて、右足首を掴む。
- お尻を上に向け、右腕を空に伸ばすようにして膝を互いに引き寄せる。
- 体幹を前に出しながら、右足で手のひらを蹴り始める。
- 胸を前方に広げて、前方に到達するのと同じ量のエネルギーで蹴り返します。
- 5回ほど深呼吸をした後、左右を入れ替える。
踊り子のポーズの軽減方法
- 壁や安定した場所に片手または両手でつかまり、バランスを安定させる。
- 最初は手で足を持ち、直立してバランスを取ることから始める。
踊り子のポーズを強化する方法
- 視線を上に向けたり、目を閉じてみたりする。
- 後屈の中で完全なスタンディング・スプリットを目指し、持ち上げた足をできるだけ真っ直ぐにするようにする。
- グリップを反転させ、片手または両手を頭上に伸ばして後ろ足を掴む練習をします。
手と足の指を伸ばすポーズ(ウーティタハスタパダングースタナサンナ)
片足でバランスをとるだけでも難しいかもしれませんが、このポーズは力強さ、柔軟性、そして集中力を必要とする中級者向けのポーズです。
手と足の指を伸ばすポーズの練習方法
- 山のポーズをとり、まずは両足を接地させて足幅は腰幅程度に広げる。
- 視線を床の1点に集中させ、自分のドリスティを見つける。
- 両手を腰の位置に持ってくる。
- 左足を腰の高さまで上げ、ピースサインの指で左足の母趾を掴む。
- 背筋を伸ばして体幹を鍛えながら、左足をまっすぐ横方向に伸ばす。
- 好きなように変更したり、強くしたりして、5回深呼吸した後、左右を入れ替える。
手と足の指を伸ばすポーズの軽減方法
- 片手で壁や安定した場所につかまり、バランスをとる。
- 母趾を掴む代わりに、ヨガストラップを足の甲に巻きつける。
- 足をまっすぐにする代わりに、必要なだけ膝を曲げておくことができます。
手と足の指を伸ばすポーズを強化する方法
- 空いている方の手を空に向けて伸ばします。
- 視線を空に向けて、あるいは目を閉じてみましょう。
- 伸ばした足を前に倒す。
サイドプランク(ヴァシスターサナ)
床との接点が2つ(足と片手)ありますが、だからといって簡単ではありません。
意識を集中して安定させ、身体を整列させるサイドプランクは、身体に意識を向けて集中させる必要のあるポーズです。
サイドプランクの練習方法
- 足をつけた状態でまずはプランクのポーズをとり、右手に体重を移動させます。
- 視線を床の1点に集中させ、自分のドリスティを見つける。
- 右足の小指側にローリングし、身体を横に向けたら、左足を重ねる。
- 床を押すようにして、左腕を空に伸ばしていく。
- 右足に重ねていた左足を浮かし、軽く膝を曲げる
- 好きなように変更したり、強くしたりして、5回深呼吸をして、2セット繰り返す。
サイドプランクの軽減方法
- 足を重ねるのではなく、右膝をマットにつけます。
- 右手の代わりに右肘を地面につけて、プランクをとる。
- サイドプランクの代わりに両手を付き、プランクをする。
サイドプランクを強化する方法
- 左足を右太ももに近づけ、両足で木のポーズを作る。
- ピースサインの指を左足の外反母趾に添えて、足を空に向かってまっすぐ伸ばすと、このポーズの完全なバリエーションになる。
- 視線を空に向けたり、目を閉じたりしてみましょう。
鶴のポーズ(バカーサナ)
難しいバランスポーズですが、重心バランスをとるためには、体の細部にまで気を配る必要があって、集中力と重心操作が求められるポーズです。
鶴のポーズの練習方法
- 両足を揃えて前屈みになり、手のひらが床につくくらいまで膝を曲げます。
- 手のひらを肩幅に開き、指を大きく広げる。
- 腕を曲げて足を上げ、膝を肘に乗せて、脇の下にできるだけ近づける。
- 足を身体の中央に引き寄せる
- 視線を床の一点に集中させ、自分のドリスティを見つける。
- 足が軽くなって床から浮き始めるまで体重を前に倒す。
- 踵をお尻に引き寄せ、床を押し出すようにする。
- 好きなように変更したり、強くしたりして、5回深呼吸する。
鶴のポーズの軽減方法
- ヨガブロックを顔の前に置きます。ブロックは安全ネットのような役割を果たしますが、おでこを乗せるとさらにサポートされる。
- 足はマットの上に置いたまま、片足のつま先をマットから離す練習をして、バランスの感覚をつかみます。
鶴のポーズを強化する方法
- 床をしっかりと押して腕を伸ばし、腰を高く上げて鶴のポーズをとる。
- さらにバランス感覚を養うために、目を閉じてみましょう。
支えのある頭立ちのポーズ(サーランバシールシャーサナ)
逆さまになって肘と頭でバランスをとるシールシャーサナは、集中力と「今この瞬間」への気づきが求められるポーズです。
シルシアーサナの練習方法
- 四つ這い位になって反対側の肘を手でつかみ、両腕が肩幅になるようにする。
- 肘から手を離し、両手を組む。
- 頭頂部を両腕で挟み、首を伸ばす。このとき手のひらで後頭部を包み込むようにする。
- 膝を床から離し、足をできるだけ頭に近づけて、腰を肩に重ねるように歩く。
- 右膝を胸に近づける。
- ジャンプせずに、左膝を胸に近づける。
- 両足をそろえて、前腕(肘~手にかけての身体の部位)で床を押すようにして、ゆっくりと空に向かって伸ばす。
- 好きなように変えたり、強めたりして、5回ほど深呼吸をしてから、子供のポーズで休む。
シルシアーサナの軽減方法
- 後ろの壁を利用してバランスを取る。
- 足を床から離すのではなく、地面につけたまま、肘から押し上げることに集中する。
シルシアーサナを強化する方法
- イーグルレッグラップの形ように、腕や脚を好きな方向へ位置させるバリエーションを加える。
- バランス感覚を養うために、目を閉じてみましょう。
孔雀の羽のポーズ(ピンチャ・マユラーサナ)
すべてのバランスポーズの中で最も難易度の高いポーズです。
前腕(肘~手にかけての身体の部位)だけで倒立してバランスをとるには、強い集中力が必要です。
孔雀の羽のポーズの練習方法
- ドルフィンポーズ(前腕を肩幅に開いて床に押し付けるか、肘を肩幅に開いて手のひらを合わせる)をとり、右足を上に上げる。
- 左足を両手に向かって半分ほど踏み出し、その足で立ち上がる。
- 視線を床の一点に集中させ、自分のドリスティを見つける。
- 左足を床から持ち上げ、両足が肩の上で一直線になるようにする。
- 前腕で床を押し、足を通してエネルギーを送るかのように足を強く、活発に保つ。
- 好きなように変更したり、強くしたりして、5回深呼吸した後、反対側の足で蹴り上げるように切り替える。
孔雀の羽のポーズの軽減方法
- 後ろの壁を利用してバランスをとります。
- 蹴り上げるのではなく、ドルフィンのポーズや片足のドルフィンのポーズをとることで、体幹を鍛え、腕を安定させることができます。
- 脚と腰を完全に肩に乗せるのではなく、床から少しだけ浮かせてホップをする。
孔雀の羽のポーズを強化する方法
・脚のバリエーションを変えてみる
瞑想も集中力を高められる
集中力を高めるために最後に紹介したい方法は、瞑想です。
すでに瞑想の練習をしている方がいましたら、素晴らしい!
まだ瞑想をしていなくても、問題ありません。
ロータスポーズやあぐらをかいて静かに座り、呼吸に集中するだけでも、精神的な明晰さと集中力を高められます。
瞑想の効果については、「【瞑想の効果がすごい理由】初心者にオススメのやり方や時間帯も解説!」をお読みください。
総論
ヨガポーズでバランス練習をすると、身体だけではなく、心も整っていきます。
たとえば、「姿勢を正せば気持ちがピンとする」「楽しい気分の時は疲れを感じない」「好きな人といる時間は心もリラックスする」という経験をした人も多いはず。
つまり人間は、身体が感じたものを心も察知してくれる構造になっているんです。
そしてヨガマットの上で集中できれば、ヨガマットの外、日常生活の中でも集中力を高く保てるようになるでしょう。
「なんだか最近、集中できてないなぁ~」と感じたら、今回紹介したヨガポーズをいくつか、もしくはすべて練習してみてください。
練習をすれば、“今この瞬間”に自分を戻して集中力を高めていけます。
ヨガポーズの練習をして集中力を高めるルーチンを、ぜひ日常のなかに取り入れてみてくださいね。
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