「出産してからお腹にお肉が付きやすくなった・・・」
「産後に骨盤が歪んで尿漏れがひどくなった・・・」
産後にウエストのくびれが左右非対称になってしまい、右がくぼみ、左はずどん・・・。
あなたの周りにも、産後に骨盤周りの締まりがなくなってしまったという人いませんか?
産後の骨盤を締めて以前の身体を取り戻したいという人には、ヨガが効果的!
こんにちは。産前産後ヨガインストラクターの国際資格であるRPYT85を取得している0歳児の母、アミヨガ(Amiyoga)です。
ヨガは難しいポーズばかりと思われがちですが、この記事を読み終えたころには「え?!こんなに簡単な運動でも産後の骨盤が締まるの?」とやる気が湧き出てしまうはず。
産後のママにやさしい寝ながらできる産後の骨盤を締めるヨガポーズから、育児や家事に追われているママでもできるヨガまで紹介していきますので、よかったらぜひ、スクロールしてこのまま読み進めてくださいね。
それでは、まいります。
なぜ出産で骨盤はゆるむの?
産後は骨盤を締めなければいけない、とよく聞きますよね。
そもそもなぜ骨盤はゆるむのでしょうか?
骨盤がゆるむタイミングは大きく分けて、以下の2つです。
・分娩時
それぞれ解説していきます。
妊娠期
妊娠すると分泌されるホルモンの1つにリラキシンというホルモンがあります。
リラキシンというホルモン、骨盤周りの靭帯や恥骨結合を弛緩させ、子宮頸部を軟らかくする役割を担っています。
リラキシンのおかげで子宮が弛緩でき、胎児の成長に合わせて、骨盤底筋群もゆるんでいくのです。
分娩時
出産時をピークに、骨盤の靭帯や関節は最も緩み、骨産道が広がり、赤ちゃんの通り道がつくられていきます。
出産でゆるんだ筋肉や骨は、じつは時間の経過とともに自然に元へ戻るんです。
しかし、妊娠期間は運動不足により筋肉量が少なくなっているケースが多く、骨盤を正しい位置に戻す役割を担うインナーマッスルが衰えがち。
そしてインナーマッスルが衰えたまま授乳や抱っこにより姿勢が歪んでいくと、身体のバランスが乱れ、不調につながってしまうのです・・・!
ここで気を付けたいのは、骨盤がゆるむのは決して経腟分娩だけではない点です。
帝王切開の人も、妊娠期間の長い間、リラキシンホルモンにより骨盤周辺はゆるみ、骨盤底筋は赤ちゃんの重みで相当なダメージをうけています。
つまり骨盤のゆるみとその後のケアは、自然分娩や帝王切開などに関係なく、出産した女性全てにおいて、重要なのです。
とはいえ、ゆるんだ骨盤を産後すぐに矯正するのに抵抗感を感じる人もいるはずです。
そこで次は、産後の骨盤を締めるデメリットと対策について簡単に解説していきますね。
産後の骨盤を締めるデメリット
骨盤を締めるのは基本的にメリットばかりですが、実践するのに注意点があるのはデメリットと言えばデメリット。
具体的には以下のような注意点があります。
- 無理をする
- 間違ったやり方で骨盤を締める
- 骨盤を締めすぎる
産後、十分な休息がないまま、骨盤に負荷がかかる状態が続くと、恥骨結合離開や骨盤、背骨の歪みに繋がりやすくなります。
そもそも産後の骨盤は元に戻ろうと自然と縮みやすいため、痛みを感じるなど、無理をしてまで締めようするのはNG。
特に産後1か月は安静を基本とし、自分の身体の調子を見ながら、少しずつ締める動きやヨガを行っていきましょう。
この辺りを守って対策をすれば、身体を崩さず安全に産後の骨盤を締められます。
次は、産後の骨盤を締めるメリットについてです。
産後の骨盤を締めるメリットがわかれば、実践するときにも気持ちが入りやすくなるはず。
産後の骨盤を締めるメリット
産後の骨盤を締めるメリットは本当にたくさんあります。
たくさん紹介しすぎてもわかりにくくなってしまうので、メリットをあえて3つに絞らさせていただきます。
産後の骨盤を締めるメリットは以下の3つです。
- 痩せやすくなる
- 疲れにくくなる
- 正しい姿勢に矯正できる
解説をしていきますね。
メリット①:痩せやすくなる
まず基本的には、骨盤が締まると痩せやすくなります。
たるんでしまったお腹周りも引き締まりやすくなるんです。
身体は全身繋がっていて、骨盤が締まると「骨盤→背骨→肩甲骨→頭がい骨」と、どんどん身体が締まっていきます。
「肩甲骨や頭がい骨が、痩せやすさにどう影響するの?」と思った人もいるかもしれませんね。
頭がい骨や肩甲骨が締まると、全身のぜい肉や余分な脂肪が落ちやすくなっていくのです。
メリット②:疲れにくくなる
また骨盤が締まると、身体の重心も整います。
たとえば、重心が足の外側に集中しすぎると、疲れやすくなります。
ヨガは骨盤を締めて、足の外側から内側方向へ重心を移動させて、疲れにくい身体にしてくれるのです。
他にも生理痛緩和や腰痛緩和など、骨盤を締めるメリットはたくさん。
メリット③:正しい姿勢に矯正できる
「産後」というタイミングは身体を整えるチャンスだというのをご存知ですか?
出産後もしばらく、身体をゆるめるホルモンの作用が続いていきます。
人によっては出産前にいくらマッサージやストレッチをしてもほぐれなかった筋肉や関節が、触るとプニプニに柔らかくなっているというケースも。
産後はホルモンの影響で身体が柔らかくなり、普段よりも身体が戻ろうとする力が働くため、正しい姿勢に矯正しやすい時期といえるのです。
俗にいう、「産後の骨盤矯正は6ヵ月以内が目安」と言われる所以でもあります。
産後時期のケアは、痩せやすく疲れにくい身体を手に入れるだけではなく、後々あらわれやすい女性特有の尿漏れや子宮脱の予防にもなるのです。
産後は不調が現れやすいという、いわばピンチ状態。
ピンチをチャンスに変えられる時期でもあるんですね。
産後の骨盤矯正はいつからやっていいの?
一般的には産後1か月程度の安静を徹底すれば、多くの産後トラブルを回避できるます。
産後ヨガクラスなども産後2~3か月から参加可能としているところが多いです。
なので、最低1か月は安静を基本としながら、徐々に動きを増やしていくのが良いと思います。
出産の時間やダメージも人それぞれのように、身体の調子や回復のスピードも人それぞれ。
「骨盤を早く矯正しなくちゃ!」と焦らずに自分の身体の声に耳を傾けるのが重要です。
とはいえ、妊娠期間中に筋肉が落ちている方が多いのは事実。
筋肉回復のためにある程度頑張った方が良い部位もあります。
頑張った方が良い部位・・・。
それはズバリ、骨盤底群などのインナーマッスルです。
産後直後から仰向けでできる骨盤底筋や腹筋を強化するような動きを少しずつ行うのがおすすめです。
最初は寝ながら行い、徐々に身体と床の接地面を少なくして、動きを増やしていくと良いでしょう。
ということで、次は産後すぐにでもできる“寝ながら”ヨガを紹介していきますね。
産後すぐにできる“寝ながら”ヨガ
産後2~3日後からでも安全にできる“寝ながら”ヨガを紹介します。
骨盤を安定させるための筋肉群を強化するワークです。
背骨を自然なS字に保つと、足の力や背筋が強化され、産後すぐの骨盤安定に繋がります。
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出産でダメージを受けた骨盤に直接働きかけるより、周辺の足や背骨、腹筋を整えていきます。
とてもシンプルな動きですが、むくみの緩和や腰痛予防にも繋がりますよ!
1日1回程度、1回につき5回程度、隙間時間にいつでもOKです。
あくまで目安ですので無理のない範囲で行いましょう。
産後に立ったままできるヨガ【家事をしながらヨガ】
「産後って、家事や育児に追われてしまい、寝ながらヨガする時間が作れない」という人も多いはずです。
もしくは「横になる時間があるのなら、そのまま睡眠時間にしたい」という人もいるはず。
そこで、緩んでしまった骨盤底筋に対して産後に立ったままできるヨガも紹介しますね。
家事や育児をしながらでも、どこでもできる、骨盤底筋に働きかける一番効果的な方法は、膣・尿道・肛門をキュッと締めるように常に意識!
・・・と言うのは簡単なのですが、初めて行う人は感覚をつかむのが難しいですよね(^^;
コツとしては下から上へ水を吸いあげるようなイメージで行ってみてください。
特に出産直後は、骨盤底筋がゆるみきっているため、力が入りにくいかもしれません。
少しずつ続けてコツをつかんでいきましょう。
慣れてきたら、ちょこっとレベルアップ。
膣・尿道・肛門を締めながら、さらにスクワットを行うワークです。
骨盤まわりの筋肉が強化されて、さらに骨盤安定・骨盤矯正に繋がります。
またスクワットの際、ヨガブロックやタオルを内腿に挟んで行うと、骨盤底筋と連動している太腿内側の内転筋を働かせられるので、より効果的です。
スクワットは赤ちゃんを抱っこしながらでも無理のない範囲でできるので、産後も本当におすすめです!
こちらは1日1回程度、1回につき10回程度、隙間時間にいつでもOKです。あくまで目安ですので無理のない範囲で行いましょう。
産後3週間からできる骨盤を締めるヨガ骨盤底筋群がポイント!
産後3週間ほど経つと、身体も少しずつ動きを取り戻し始める人が多いと思います。
(育児はまだまだ大変だと思いますが(^^;))
次は産後3週間経ったら、身体にあわせて行って欲しい動きの紹介です。
骨盤底筋の力を鍛え、骨盤を安定させるポーズになります。
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呼吸に合わせて、骨盤の上げ下げを行っていきましょう。
膝が外側に開いていきやすいため、腰幅に保っておくようにします。
さらに余裕がある場合は、片脚ずつ伸ばして上げキープしてみましょう。
こちらは1日1回程度、1回につき5回程度上げ下げ繰り返し、隙間時間にいつでもOKです。あくまで目安ですので無理のない範囲で行いましょう。
痛みや違和感がある場合
まず全体的な注意として、骨盤が不安定な産後2ヵ月までは足を腰幅以上に開く動きは避けるのを推奨します。
恥骨や骨盤が不安定のなかで、柔軟性を求めるような動きは、かえって痛みを生じてしまったり、骨盤の戻りを悪くしてしまう可能性が高いからです。
横方向にも縦方向にも足を腰幅以上に広げる姿勢に気をつけましょう。
骨盤を締める動きやヨガを行って痛みを感じた場合は、すぐに動きをやめましょう。
また特に、産後に多い腰痛や手首の痛みには要注意です。
すでに腰や手首に痛みを感じる場合は、無理に身体を反るような動き、手首に体重をかけるような動きは、避けていきましょう。
もし痛みを感じる部位がある場合には、セルフケアだけでなく、産後ヨガのクラスに参加するのもご検討してみてください。
産後ヨガクラスで事前に先生に伝えれば、考慮をしてもらいながら安全に受けられます。
可能な人はヨガをやるときの注意点を直接相談してみるのもありです。
ヨガインストラクターさんは、きっとやさしく教えてくれるはずですよ。
骨盤によい姿勢を日ごろから意識する
身体の変化を求めるにはとにかくコツコツ続けるのが重要です。
最近では骨盤矯正専門の整体なども沢山あり、探すのに困らないくらいだと思いますが、同時に自分の日ごろの姿勢も見直していきたいもの。
なぜなら日ごろ姿勢が悪いと、一度正しい位置に矯正した姿勢も、かなりの確率で歪んでしまうからです。
せっかく姿勢を改善したのに勿体ないですよね。
骨盤は身体の要であり、正しい姿勢に整えると全身の安定にも繋がります。
とはいえ普段の癖を修正していくのはとても大変です。
なぜなら、修正の仕方がわからないから・・・!
ということで、骨盤によい姿勢、特に産後のママでも実践しやすい以下の2つシーンに分けて、解説していきますね。
- 骨盤によい座り方
- 骨盤によい立ち方
育児や家事をしながら、姿勢を修正するのは正直大変・・・。
でも、姿勢を修正した先にある様々なメリットや目標を意識しながら、ぜひ日々の姿勢に意識を向けてほしい。
それではまず、骨盤によい座り方から解説していきます。
骨盤によい座り方
理想的な座り方には以下の3つのポイントがあります。
- 少しお腹に力を入れてキープする
- 背もたれに、もたれ掛からない
- 骨盤を立たせる
しかし産後はとにかくお腹の力が入りにくい!
私も産後、下腹の力の入らなさ具合には驚きました・・・。
腹筋の筋力がある程度戻ってくると、正しい姿勢も楽にとれやすくなります。
ちなみに腹筋の筋力を戻すためにはインナーマッスルを鍛えられるヨガやストレッチがおすすめです。
姿勢を楽に維持するためにもインナーマッスルはとても重要なんです。
また、あぐらは骨盤がひろがりやすいので、産後直後においては避けたほうが無難。
さらにソファやイスなどに浅く腰かけ、背もたれに背中をべったりつけるのもNGと思ってください。
骨盤が後傾、つまり骨盤が丸くなり、姿勢が崩れる原因になります。
姿勢が崩れるだけならまだいいですが、腰痛を引き起こす可能性も高いんです。
産後ママは授乳や抱っこ、おむつ替えなどにより、姿勢が乱れる場面がたくさんあって大変!
例えば授乳中。
授乳中って背中が丸くなりやすいですよね。
授乳中は、なるべく背中が丸くならないように授乳クッションを使いましょう。
場合によっては授乳クッションを2つ使って赤ちゃんの高さを調整してください。
ママが楽な姿勢になると、ママの肩周りや胸周りの余計な力が抜けて母乳も出やすくなります。
母乳が出にくいと赤ちゃんも泣いてしまうので、ママの楽な姿勢は、赤ちゃんにとっても安心して飲める姿勢になるんです。
日ごろの姿勢を少しずつ意識してくださいね!
骨盤によい立ち方
骨盤によい立ち方のポイントは以下の4つです。
- お腹を凹ませる
- 腰は反りすぎない
- 顎を引く
- 足の親指・小指の付け根とかかとの三点に均等に体重を乗せる
産後ママに多いのが、赤ちゃんを抱っこするときに下腹の力が抜け、骨盤が後ろに倒れて腰で赤ちゃんを支える場合です。
腰で赤ちゃんを支えると、肩も丸まり、顎が前に出る姿勢になってしまいます。
いわゆる骨盤後傾型の姿勢。
骨盤にとって、あまりよくない姿勢です。
また妊娠中の姿勢が影響するパターンもあります。
妊娠に伴いお腹が大きくなるにつれて重心が前に移動し、骨盤が前傾、つまり骨盤が前に倒れている反り腰さん。
妊娠中に反り腰が加速し、産後も続いている状況。
抱っこの時などに、ぜひ自分の姿勢を鏡で確認してみてくださいね。
骨盤後傾型の姿勢や反り腰は、骨盤の歪みに繋がるだけでなく、下腹がぽっこり出てしまったり、お尻が垂れたり、猫背になったりする可能性が高いんです。
理想的な骨盤の姿勢は、骨盤が後傾し過ぎず、前傾もし過ぎていない、ニュートラルなポジション。
とにかく普段の姿勢を見直して意識して変えていくのが一番の近道です!
意識が変われば、あなたにとって楽な姿勢も見つかりやすくなっていきますよ。
骨盤矯正ベルトや骨盤ガードルはいつまで必要?
ベルトのメーカーにもそれぞれ記載があると思いますが、一般的には産後直後~3か月程度と言われています。
少し面倒に思うかもしれませんが、骨盤矯正ベルトや骨盤ガードルは産後直後から使用するのをおすすめします。
私が出産した病院では「分娩台から最初の一歩で骨盤が歪む!」というルールだったので、分娩台の上で骨盤ベルトをしました。
産院や医師の間でも意見が別れるようですが、不快でない限り、寝ている間もベルトはしたほうが良いです。
とはいえ、赤ちゃんのお世話をしながら、不便に感じるケースも多いはず。
私もやった方が良いと分かりつつ、結局あまり実践できていませんでした。
とにかく一番は、ママのストレスを溜めない方法ですので、無理にしなきゃ、と思いイライラするくらいなら、できるときにする、という心がけで大丈夫です。
ちなみに、産後3か月以降は徐々にベルトの効力も薄くなっていきますので、ヨガなどで骨盤調整していくと良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
産後に立ったままできる骨盤体操のヨガだけでなく、寝ながらできる安全な骨盤体操のヨガまで紹介していきました。
産後は骨盤が緩みやすく、そのまま放置しておくと骨盤が開き、太る原因にもなります。
さらに、ひとによっては足腰が弱くなって腰痛につながってしまう場合も。
産後に腰痛がひどくて起き上がれないというときは、無理はしてほしくありません。
無理はしないよう、今回はご自身のペースでできる骨盤を締めるヨガを紹介していきましたので、数秒でも構いませんから、できるだけ毎日行う習慣をつけていただければと思います。
産後のママがより健康的な身体で、子育ても明るくできるサポートに少しでもなれれば嬉しいです。
さいごまでお読みいただき、ありがとうございました。
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